【コラム】耐力壁の強度確保は接合部の正しい施工がカギ

補強方法は剥がす範囲で変わります。補強壁の取り付け方が重要です。

既存木造建築物を耐震補強する工事の基本は、壁の補強である。補強の方法は多岐にわたるので、建物の状況や建物周囲の環境に応じ、最適な方法を選択しなければならない。
施工方法は、外壁側からの補強と室内側からの補強に大別できる。望ましいのは外壁側からの補強だ。外壁を剥がせば、土台から横架材までの補強と劣化対策を同時に行えるからだ。
通常、室内側から補強する場合は、天井・床・壁を撤去して、横架材間の壁を補強する。だが、この方法では、建築主が生活しながら施工することは困難。生活しながら工事をおこなうなら、天井・床は撤去せず、天井と床の間に構造用合板を張って、耐力壁を補強する。この場合、必ず柱頭・柱脚を剛性の高い金物で接合する。
内外どちらから補強する場合も、既存壁との取合い部分などに受け材を設けることが大切である。
[保坂貴司]